予測不可能な決定系

決定論的なのに予測が不可能……つまり, そういうことだよ

VSCode のマークダウンプレビューで数式が表示可能になった

概要

Visual Studio Code(VSCode) の「June 2021(バージョン1.58)」でマークダウンプレビューに数式の表示が可能になりました.

code.visualstudio.com

元々拡張機能を使えば可能でしたが, これが標準で可能になりました.

やり方

インラインで表示させるには数式部分を $ マークで囲み, 別行立ての場合は $$ で囲みます.

VSCode は標準でマークダウンプレビューを表示させることができます. やり方はマークダウンファイルにフォーカスがある状態で Ctrl+Shift+V(別タブで表示) または Ctrl+K V(side-by-sideで表示)を押下します. エディタ領域の右上にあるボタンを押しても side-by-side で表示させることができます. 詳しくは以下を参照してください.

Markdown editing with Visual Studio Code

やってみた

実際に試してみたところ単に拡張子 .md のファイル内で数式を $ または $$ で囲むだけなので, 非常に手軽に数式を表現できて便利です.

f:id:Aut_Spyke:20210801230045p:plain
実際に side-by-side で表示させたところ(赤線は side-by-side で表示させるボタン)

ちなみに同じアップデートで数式部分にシンタックスハイライトがされるようになっています.

余談

これでちょっとした文章なら TeX を使わずにマークダウンだけで PDF を作成できるかと期待しましたが, そううまくはいかないようです.

VSCode でマークダウンファイルから PDF を作成する拡張機能として Markdown PDF がありますが, それを使って上記のマークダウンから PDF を出力させても数式部分がうまく解釈されませんでした.

f:id:Aut_Spyke:20210801225733p:plain
実際に出力させた PDF

数式のマークダウンプレビューには KaTeX が使われているようですが, おそらく以下のような関係になっているのでマークダウンプレビューの表示がそのまま PDF になるわけではないと想像します(実際にコードなどを確認したわけではないのであくまでも想像ですが).

f:id:Aut_Spyke:20210801231530p:plain
それぞれの関係(想像)

ちなみに pandoc を使えば LaTeX 経由でマークダウンファイルから PDF を作成することが可能です.

まとめ

VSCode のマークダウンプレビューで拡張機能なしに数式を表現できるようになりました.

TeX の環境を用意して文書を作成するのはそこそこハードルが高いと思っているので, VSCode拡張機能一つでマークダウンから手軽に PDF まで行ければ最高でしたが残念ながらそこまでは行けませんでした. ただちょっとしたメモをマークダウンで残すときにそのまま数式を使えるようになったので便利は便利だと思います.